オカヨシガモといえば手賀沼、手賀沼といえばオカヨシガモ、そう、昔からオカヨシは手賀沼の名物でした。たとえば、当時唯一の探鳥地ガイドだった、1981年出版の『関東周辺野鳥観察ガイド』には、「オカヨシガモが身近に多数観察できるのは手賀沼の魅力のひとつであろう。」とあります。最近でも手賀沼にオカヨシは確かに渡ってくるのですが、「身近に多数観察できる」ことはまずありません。人の近づけないところで群れています。
オカヨシは、以前は今の認識と違い比較的珍しい鳥だったと記憶しています。コバケイ(小林桂助)の『原色日本鳥類図鑑』でも、「我国には冬季渡来するが、その数は少ない。」でも、『日本の鳥550』では、◎ですから。
ところでコバケイといえば、オカヨシなのです。同世代なら、即座にわかってくれることでしょう。鳥少年にとってコバケイはまさにバイブル。当然バイブルは完全です。誤りなどあるはずがない。疑う余地がないないわけです。それなのに。
コバケイのオカヨシ♂にはトレード・マークの黒いお尻がない。まるでパンツを脱いだ間の抜けたオカヨシ。指摘されたときのショックは、たぶん、聖書の記述が真実でないと気づいた信者が体験する絶望(?)です。
オカヨシガモ061115神栖。
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