シジュウカラとグロージャーの法則

シジュウカラは最も研究の対象になることの多い鳥の一つです。
シジュウカラはセグロカモメとともに、種分化の代表的なモデルの一つである、輪状種(環状種)の例としてしばしば取り上げられてきました。これについてはいずれ触れたいと思っています。
ここでは、グロージャー(グローガー)の法則(規則)とシジュウカラについて述べてみます。

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シジュウカラ061211柏。6,7羽の群れで、落ち葉を掻き分けながら落ちた木の実をつついていました。
これは関東で普通に見られるシジュウカラです。

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亜種イシガキシジュウカラ830731西表島。一見して違いがわかると思います。すごく黒っぽい。

鳥の羽色は降水量と相関します。
アメリカオオコノハズク(ヒガシアメリカオオコノハズクとニシアメリカオオコノハズクにスプリットされました)の羽色と降水量には密接な関係があり、降水量の多い地方ほど暗色であることがOwenの詳細な研究(今では古典といっていいでしょう)によって確認されています。

湿潤(温暖)な地域に生息する鳥類、哺乳類、そして一部の昆虫が、乾燥(寒冷)な地域に生息するものに比べ体色が暗色になる現象は、グロージャーの法則といわれています。

ヒトの体色もこの法則で語られることがしばしばあります。暑い地域(日光の強い所)でメラニンの増加は紫外線から身を守るという点でメリットがあります。けれどクロージャーの法則の適応的な意義は必ずしも明確ではありません。雨と黒の関係は如何に。
一方、寒冷地ほど大型化すること(ベルクマンの法則)や寒冷地ほど耳などが小さくなること(アレンの法則)は、その適応的な意味が明確です。

シジュウカラもこの法則に当てはまるようです。この鳥の暗色化はどういった適応的な意味が考えられるでしょう。

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この記事へのコメント

  • しじゅうから

    一見して違いが分かりません。
    空抜けした写真と地面が背景の写真では比較しようありません。
    良い写りならまだしも、これじゃあね。
    石垣の方はただ陰になって暗いだけのように見えますよ。
    もう少しきちんとしたデータを得てからUPされた方が良いです。
    誰も言わないけれど、皆、そう思って通り過ぎているのでは?

    コメントは削除していただいて構いません。
    ただ、削除するからには、きちんと違うデータをUPしてからにしてください。
    それではこれで。
    2011年01月16日 17:02
  • seichoudoku

    亜種シジュウカラに比べ、亜種イシガキシジュウカラは、頬の白色部が狭く、そのため黒い首輪が太く見える、また、脇から腹にかけて灰色味が強く、そのため頬の白がより目立つ、等の特徴があります。
    2011年01月17日 20:44

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