コカモメ第1回冬羽070128茨城県 (追記070207)

780羽のカモメの群れに、コカモメと思われる個体が1羽いました。
カモメと比べて、明らかに小型である、初列風切が長い、初列風切が特に羽縁で淡色である、背の灰色が淡色である、嘴が短い、脚が短い、尾の黒帯が広い、といったコカモメの特徴をほぼすべて満たしていると思います。

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Mew Gull Larus brachyrhynchus 1st winter 070128 Japan.
周りのただカモメより明らかに小さく、背の灰が淡色なのがよくわかると思います。

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Mew Gull L. brachyrhynchus 1st winter 070128 Japan.
嘴が短く、頭に丸みがあります。他のカモメより初列風切が後方に突き出しているように見えます。Olsen ”Gulls"によれば、P6が尾端より外に出ているとあります。この個体のP6は、見る角度にもよるのですが、尾の外に出ているように見えます。

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Mew Gull L. brachyrhynchus 1st winter 070128 Japan.
後ろから見る限り、尾は上尾筒の辺りまで黒く見えました。これは氏原さんの『カモメ識別ハンドブック』でコカモメの特徴とされています。

以上のようにこの個体は、コカモメの特徴を備えています。ただし、頭から後頸にもやもやした感じはなく、またコカモメ第1回冬羽の観察例はあまりないので、断定するには少し躊躇します。

コカモメは、これまでカモメの亜種として扱われるのが普通でした。例えば、HBWでは、Mew Gull Larus canus の亜種とされています。このブログでは、Olsen ”Gulls"に従って、独立種Mew Gull Larus brachyrhynchusとしました。カモメは、Mew Gull ではなく、Common Gull Larus canusとなっています。ややこしい。

追記070207: このエントリーについて、コカモメの嘴は短いというより細いのではといった主旨の意見がありました。http://blogs.yahoo.co.jp/gyo3o/27951045.html「短い」の根拠は、まずなんといってもこのカモメは、ヨーロッパのカモメ(基亜種)に対して、Short-billed Gull(短嘴カモメ)と呼ばれていることです。
さらに、Olsen”Gulls"によれば、日本で普通のカモメ(カムチャツカ)とコカモメの嘴峰の平均値はそれぞれ♂で、40.0mmと35.1mm、♀で36.5mmと32.7mmとなっていて、明らかにコカモメの方が短い。
けれど一方で、あまり観察例は多くないけれど、細く感じることはあります。Olsenによる数値でも確かに細くもあります。正確を帰すのなら、短くかつ細い、ということになります。
 
訂正190310: 誤字を訂正した。地名を茨城県/Japanに変えた。

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