ハジロクロハラアジサシとクロハラアジサシが一緒に見られる不思議

以前から不思議に思っていました。それほど数の多くないこの2種のアジサシが一緒に見られることがしばしばあるのです。気象条件で偶然ある場所にいた2羽が観察地に飛ばされてきた場合をモデル化して考えて見ましょう。
白と黒の玉が同数入った袋から任意に2個取り出します。白はハジロクラハラ、黒はクロハラと考えてください。極端に単純化してみます。
袋に白2、黒2入っていて、一つずつ2個取り出す場合の確率を計算してみましょう。一つ目が白、二つ目も白となる確率は、初めは4個の内2個が白、次は白が1個減っているから3個の内1個が白なので、2/4x1/3=1/6となり、黒黒も同様に1/6になります。ハジロクロハラ2羽、もしくはクロハラ2羽となる確率は1/3となります。
一方、黒白は2/4x2/3=1/3、白黒も同様に1/3となり、ハジロクロハラ1羽クロハラ1羽となる確率は2/3です。どうです、同種の組み合わせより他種の組み合わせの確率の方が大きくなっています。
自然界でこんなことがありえるでしょうか。次のような状態を想像しましょう。
まずハジロクラハラとクロハラの分布域が等しい、個体数が等しい、ある地域内で2種はまったくランダムに散らばっている、同時に渡りをする集団も2種がランダムに含まれている。こうした状況が、袋に入った同数の白黒の玉です。そこから適当に玉をつかみ出せば、白黒を同時に見る機会はかなり高い確率になるでしょう。
けれどこのような状態は不自然です。同種には親和性が、異種には排他性があります。そうでなければこの2種は交雑を繰り返して同種になってしまします。繁殖期には雌雄、兄弟が他種より至近で生活するはずです。渡りも同様です。
より現実的なモデルは、白と白、黒と黒は引きあり、白と黒は反発するような玉を用意する必要があります。袋に入れてかき混ぜれば白黒の分布は不均一になります。そこから一つかみ玉をとる。そうすると同じ色の玉が出る確率が高くなるはずです。
さて、実際はどうなのか?

画像
クロハラアジサシ第1回冬羽(左)とハジロクラハラアジサシ成鳥夏羽~冬羽(右)070924手賀沼。

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