台湾や中国産のシロガシラに比べて頭が黒かったので、八重山諸島産シロガシラに、黒田は亜種シロエリクロガシラと命名しました。
高野伸二著『野鳥識別ハンドブック(改訂版)』(1983)には、「現在、石垣島や西表島で見るものは後頭部の白色は相等大きく、台湾産のものに似ているので、亜種の再検討が望まれる」とあります。この書を携帯して訪れた西表で撮ったのが次の画像です。
シロガシラ成鳥夏羽830731西表。
亜種イシガキヒヨドリの群と行動を共にしていました。
シロガシラ成鳥夏羽830731西表。
島では電線に、普通に群れていました。
シロガシラ幼羽830801西表。
やはり、西表で見られたシロガシラは高野氏のいうとおり頭はひろく白でした。黒田の亜種シロエリクロガシラの正体やいかに。
この謎に答えたのは山階の山﨑剛史氏です。実はシロガシラには夏羽と冬羽に差があり、冬羽の頭は黒っぽくなることが判明しました。シロエリクロガシラの正体はシロガシラの成鳥冬羽だったのです。
詳しくは、山階鳥研NEWS2008年1月号の「シロガシラ 幻の亜種」をご覧ください。
この記事へのコメント