シベリアオオハシシギ成鳥夏羽130707東京都(動画追加131018)

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Asian Dowitcher breeding 130707 Japan.
2013年7月3日から7月14日または16日まで東京都葛西臨海公園の下の池(汽水池)でシベリアオオハシシギが見られた。淡水を好むオオハシシギとは異なり、シベリアオオハシはアメリカオオハシ同様海水をより好むので、淡水の上の池でなく下の池に入ったのは納得できる。
シベリアオオハシが日本で観察されるのは主に春の渡りで4月から5月に成鳥が小数見られる。秋の渡りでは8月下旬に幼鳥が見られる。今回の個体は成鳥であり、かつ渡りの時期としては早い7月であり、かなり異例である。
頭部から胸部の赤がくすんでいて、肩羽にはほとんど赤味がないため、ネット上では若い個体とする記事が見られる。第2回夏羽は成鳥夏羽と区別できないので、検討すべき若い個体とは幼鳥または第1回夏羽となる。まず、退色は進んでいるものの赤い部分が少なからずあることから、今年生まれの幼鳥ではない。
第1回夏羽の識別ポイントは幼羽、特に初列風切に幼羽が見られるかである。外側初列が磨耗した幼羽で内側が新鮮な新羽であれば第1回夏羽と判断できる。そこで画像1、2と7を見ると、初列に脱落は無く、かつ磨耗の程度に差は見られずすべて幼羽ではないと判断するのが妥当であり、この個体は第1回夏羽ではないとわかる。したがって、本個体は成鳥の磨耗脱色した夏羽(第2回夏羽以降)である。
シベリアオオハシの産卵期は5月下旬から6月上旬である。♂が育雛に関わらない種は♂が先に渡りを開始するが、シベリアオオハシは雌雄とも子の世話をする(HBW)。本個体は磨耗退色が進んでいて雌雄の識別は難しいが、雄にしろ雌にしろ、7月の渡りは早すぎると思われる。いったいこの個体に何があったのだろうか。
シベリアオオハシは、ステップの水深が25cmある水辺、水面上8-12cmの草地に営巣するのだが、驚くべきことに増水のため時に75%以上の巣がダメになるらしい(HBW)。営巣に失敗し早々に今季の繁殖を諦めた1羽が例外的に早く渡りを開始した可能性が高いのではないか。群れで渡るより単独航行はコースの修正が難しいかもしれない。であれば通常の成鳥の秋の渡りのコースから外れ彼の地に迷い込んだことも理解できるか。

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