亜種オオアカハラの亜種名に名を残す折居彪二郎(1883-1970)は著名な鳥類、哺乳類の採集家である。函館港で働いていた折居が鳥とかかわるきっかけは、アラン・オーストンとの出会いにあった。彼は、オーストンの依頼で大英博物館の委託採集員マルコム・アンダーソンの助手となる。アンダーソンに従い、アジア各地に採集旅行へ出かけ、観察、採集、標本作りに磨きをかけた。彼の膨大な採集品が、大英博物館そして日本の鳥学者、黒田長禮や山階芳麿へ届けられ、鳥学の発展に大きく貢献することとなる。その功績が認められ、昭和23年には日本鳥学会から表彰を受けている。折居については、国松俊英著『鳥を描き続けた男』pp209-212を参照。
追記140214:
亜種名にoriiが使われているものを以下に挙げる。
オリイコゲラD.k.orii
ヤクシマカケスG.g.orii
ダイトウヤマガラP.v.orii
以上は黒田長禮が記載した。
ダイトウミソサザイT.t.orii
は山階芳麿が記載。ただしこの亜種は目録第7版によれば50年以上記録がない。
この記事へのコメント
kumagerasu
完全に宣伝です(汗)が、折居については、昨年12月に出た「鳥獣採集家折居彪二郎採集日誌」もどうぞご一読ください。正富宏之・専修大学北海道短期大学名誉教授による読みでのある評伝も掲載されています。ネットで検索すると出てくる「一耕社」からの通販のみです。
seichoudoku
『日誌』、もちろん知っていますよ
本文のピンクの部分は一耕社へリンク貼ってあったんです
まだ手にしてはいませんが
kumagerasu