側頭線か頭側線か、チュウジシギ冬羽140907千葉県a

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Swinhoe's Snipes nonbreeding 140907AB Japan.
頭央線と眉斑との間の暗色線(の斑の入り方)はジシギの識別点の一つである。たとえば上の画像のようにチュウジシギは黒っぽい。この部分は英語ではlateral crown stripeと表記されるが、日本語では側頭線(こちらは英語の直訳か)とされたり頭側線とされたりする。たとえば『日本の野鳥550』では側頭線、『日本の野鳥650』では頭側線とされている。山渓『日本の野鳥』ではややこしいことに、該当箇所は頭側線とし、眼の後方で2本に別れた過眼線を側頭線(仮称)としている。
本ブログでは550図鑑(2000年)とBirder2000年5月号「ジシギ類の識別に挑戦」にしたがって、側頭線と表記してきた(つもりだった)。サイト内検索すると側頭線が56件で、頭側線が26件だった。
どちらの表記を使うべきか。科学ではより古いほうを優先するのが一般的である。まず清棲図鑑に当たる。該当箇所を示す語彙は見当たらない。次に小林図鑑。やはりない。
『日本産鳥類図鑑』高野伸二監修(1981)には、頭側線が使われている。該当箇所に初めてその名称を与えたのは高野さんかもしれない。一方、側頭線は550図鑑以前には見当たらない。
グーグルで検索してみる。頭側線が52.8万に対して側頭線は198万もある。しかし、この側頭線の多くは、鳥の頭部のそれではなく、前頭骨の側頭線(temporal line of frontal bone)を示す語であった。

結論: 頭央線と眉斑との間の暗色線は頭側線とすべきである。
その理由: ①頭側線がより先に使用されていた。
       ②前頭骨の側頭線と差別化できる。
       ③頭央線が央頭線とされることはなく、頭側線は頭央線と整合的である。

ところで、小林図鑑では、頭央線のふりがなが「ずおうせん」とされている。それに合わせると頭側線は「ずそくせん」となる。しかしそれではやはり語呂が悪い。頭央線は「とうおうせん」、頭側線は「とうそくせん」と読むのが妥当だろう。
ちなみに、頬線は「ほおせん」とする書が多い中、宇田川著『原色新鳥類検索図鑑』は「きょうせん」としている。また、腮線は「さいせん」が多いが、「のどせん」「しせん」もある。より古い使用は小林図鑑の「しせん」である。


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この記事へのコメント

  • Safehouse

    結論が頭央線になっています。
    2014年09月09日 09:37
  • seichoudoku

    Safehouseさん早速のコメントありがとうございます。肝のところでした。
    今後もよろしくお願いします。
    2014年09月09日 18:45

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