エゾサンショウウオ、頭でっかちと表現型可塑性170803茨城県自然博物館

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Hynobius retardatus 170805 Ibaraki Nature Museum.
以前カニバル・モルフ(共食い型について書いた。この言葉は今では適切ではないとされる。なぜなら、共食いをしなくても別の刺激で誘導することが可能であることがわかったからである。したがって、機能ではなく形態の特徴でそのまんま、broad-headed morph すなわち頭でっかちと呼ばれるようになった。若原正己氏によれば、物理的刺激(ビニールテープで作った模擬尾)によりエゾサンショウウオの幼生に頭でっかちを誘導することができるらしい。
遺伝子型が同一でも(DNAの塩基配列が同一でも)環境が違えば表現型が変化しうる。このような現象は表現型可塑性と呼ばれる。
頭でっかちは、同種の幼生ではなく、カエルの幼生やビニールテープでも発現されるが、密度や物理的な振動だけで決定されるわけではない。高密度でも周囲の個体の血縁度が高い場合は、そうでない場合に比べて頭でっかちは発現が抑制される。これは適応的である。同じ遺伝子型個体を食ってしまっては適応度は下がるからである。
改訂180807:画像1(180802 Ibaraki Nature Museum.)を追加した。タイトルを変更した。

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