コガモの足は黒くない!?

Eurasian Teals 200215 Japan.
アメリカコガモの♀の足の色はコガモの♀と違うのでは?
Iさんにはしばしば意表を突かれる。冒頭は、♀の識別が難しいながらも可能ではあること、三列風切が決め手になることを伝えたIさんからの問いだ。そんなことあるわけないよと思ったものの、大形カモメの足の色には気を配るがカモの足の色についてはノーマーク。確かめもせず答えるのは誠実でない。それに、素朴な疑問が新たな道を開かないとはいえない。手元の図鑑にまず当たってみる。
何はさておき高野伸二フィールドガイド(82/89):嘴も足も黒い。保護連盟の630図鑑(86/02):くちばし、足は黒色。あれ?黒だっけや。650図鑑、やはり、嘴と足は黒い。550図鑑、記載なし。コバケイも記載なし。Brazil図鑑(2018)には、コガモ、アメリカコガモとも、暗灰または黒とあった。
じゃあ海外の定番はと、まず欧州。コリンズのガイドを繰るが記載なし。Jonsson図鑑もなし。識別に役立たぬ情報はカットか。次にアメリカ(アメリカコガモ)。Robbins図鑑、ナショジオ図鑑は記載なし。Sibley図鑑には、灰色とある。
記述の少なさはフィールドでの識別ポイントとしての価値の低さを間接的に示している。
私のイメージとしては、黄色だったかな、いや水にぬれると黒っぽくなるかも、などと曖昧だ。ということでフィールドへ。

コガモ♀200215柏ビレジ水辺公園 (4).jpgコガモ♀200215柏ビレジ水辺公園 (5).jpgコガモ♀200215柏ビレジ水辺公園 (7).jpgコガモ♀200215柏ビレジ水辺公園 (36).jpgEurasian Teals 200215 Japan.

アメリカコガモ♂B200103柏ビレジ水辺公園  (50).jpgGreen-winged Teal breeding ♂200103B Japan.

微妙だ。でも黒ではやはりなかった。水にぬれても別段黒く見えることもなかった。灰色+黄色か、灰色+緑、灰色+ピンクといったところだろうか。
撮影後、図書館で清棲大図鑑に当たった。脚色灰褐色、とあった。色味が加えられているところはほかの図鑑よりましか。

今回、Iさんの問いをきっかけにコガモの足色について時間を割いて思ったことは、注目しないことには無知であるという当たり前の事実であった。図鑑の書き手もバードウォッチャーも特に足色について意識して観察していなかった。通常カモの観察は水面であり、そこでは足は見えない。各書で見られる「黒」はおそらく著者自身の観察結果というより先人の記載の引用なのではないか、と思う。
最後、青本のコガモの足色の引用で締めくくりたい。徹底した観察による記述には、うなるしかないな。
足は黄土色、緑黄色、緑灰色。     氏原&氏原(2015)『日本のカモ識別図鑑』
   
posted by seichoudoku at 22:02Comment(0)

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