
コンラート・ローレンツはコガモの下尾筒のパターンはそり縮みと名付けられたディスプレイの時にこそ大きな役割を果たすと推測し、次のように記述した。
黒の地色から鮮やかに浮き上がって見える下尾筒の黄色の三角形の部分は、そり縮みのときに一瞬す早く拡げられて見事な効果を発揮するのである。 『動物行動学-Ⅱ上』p92
ローレンツによれば、そり縮みの後に、顎上げ動作が続く場合とげっぷ動作が続く場合の2つの結合形式がある。
ローレンツは色々なカモを飼ってその行動を調べ上げたが、コガモについては他のカモ類と比べて、手に負えないほど臆病であり、飼っても全く馴れなかったので、コガモの行動は現在でもよくわかっているとはいえないとした(同書p90)。
ローレンツのカモ類の研究は今読んでも十分楽しめ勉強にもなる。いずれ詳しく書きたいと思っている。
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