東南アジアからオーストラリアに分布するネッタイバンは、バンとは別種と扱われたり、バンの亜種と扱われたりします。東南アジアの一部では、同所的に分布することから、やはり別種とするのが妥当でしょう。
旧北区と新北区の亜種は、額板の形に差があります。基亜種では楕円形、北アメリカ産亜種 G.c.cachinnans は、上端が角張っています。
それでは、日本のバンの額板の形はどうでしょう。
バン~(第1回)夏羽070517手賀沼。
この個体の額板は楕円には見えません。上部は平らに近い。もしかすると、基亜種と北アメリカ産亜種との中間的な形の可能性があるかもしれません。移動性のさほど高いとはおもえないバンなのに、ユーラシア大陸の両端で同亜種というのはちょっと怪しい気がします。
バン~(第1回)夏羽070517手賀沼。
大雨覆に淡色でぼろぼろの羽が見えます。新しい肩羽との色の差に注目してください。第1回冬羽から第1回夏羽への換羽中個体でしょうか。額板の赤が鮮やかなのが気になりますが。
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