ビルラセグロカモメとは121124茨城県

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Birula's Gull or Taimyr Gull nonbreeding with Vega Gull 121124 Japan.
セグロカモメの亜種ビルラセグロカモメ(仮称)Larus vegae biluai を知ったのは16年前のBIRDER4月号だった。ホウゲンドウルンらはそこで、vegaeの上面濃さを「中ぐらい」としbirulai は「淡色ないし中ぐらい」とした。足は肉色~ピンク色。Kennerley(1994)はタイミル川個体群のうち足のピンクの個体全てをbirulai とし、上面はtaimyrensisより薄くvegaeと同じと記す。“Birds of China”(2000)では、vegaeより淡色、香港では一般的なセグロカモメとされる。Yesou(2002)はこの亜種を無効とした。それに対しMoores(2003)は、vegaeの亜種として有効とした。明らかに淡色で初列は長く頭は丸く体形はtaimyrensisと同様で、足はピンク、斑はぼけないと記す。vegae250羽にたいして1羽がbirulai とした。
これらを総合すると、birulaiは背が濃くなく足が黄色くないtaimyrensisということになるか。Olsen(2003)はvegaeの西部個体群は背が最も濃いとしている(最北部で最淡)。これはより背の濃いホイグリンとの交雑を考えれば納得できる。一方で 西部の亜種をbirulai としている(にわかには信じがたいが亜種vegaeより分布域が広い。これが本当なら日本ではtaimyrensisよりたくさん見られていいはずだ)。「背が最も濃い」はbirulaiは淡色であるという複数の記述に反する。Olsenはこの部分の歯切れは悪い。
さて今回の画像である。この個体の特徴は、背がセグロより淡色で初列の換羽が遅いことである。セグロの初列旧羽が全て脱落しているのに対し、P9-P10が旧羽である。足は黄色味はほぼなくより薄いピンクである。白い頭部には丸みがある。後頸の斑がややぼけてはいるが、birulai の特徴を満たしていると思う。こうした個体はどこから渡ってくるのか知りたい。

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この記事へのコメント

  • おでん屋

    僕はOlsenしか読んでいなかったので、birulaiが背が薄いという記述は知らず、vegaeとtaimyrensisの中間的な個体を指しているんだと思ってました。背がvegaeより淡色という記述が本当であれば、vegae-heugliniの背の濃さの形態的な地理的クラインは成り立っていないことになり、興味深いですね。
    2012年11月29日 21:24
  • seichoudoku

    未知のカモメいないかな的な希望ですね、birulaiは。
    クラインからの逸脱、アソータティヴ・メイティングなし、等より私は翌日のエントリの通り、この亜種には懐疑的です。
    2012年11月29日 22:12

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